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会社を育てるヒント

【第4回】変化の“原因”を深掘りする ―表面の数字を突破する“思考のデザイン”―

数字の変化に“気づいた”先にあるもの

「最近、売上が落ちてきた」──グラフを見れば、“変化”に気づくことはできます。
でも、なぜそうなったのか? 何が背景にあるのか?
そこに目を向けなければ、次の打ち手にはつながりません。

Step 4:変化の“原因”を深掘りする

表面の数字を突破する思考のデザイン

KPIやグラフは、「何かが起きた」という変化を示してくれます。
でも──本当に知りたいのは、なぜ、それが起きたのか?
変化は結果にすぎません。

見るべきは、その背後にある「構造」と「原因」。
表面の数値を超えて、現場での因果関係や行動の背景に迫る力──
それが、改善につながる「解釈力」です。

数字の変化は、“結果”にすぎない

グラフに“変化”が見えても、それは“結果”でしかありません。

本当に知りたいのは「なぜその変化が起きたのか?」という原因の部分です。

以下のグラフを見てください。

来店数の変化を示す折れ線グラフ。1月から2月にかけて増加し、その後3月に減少、4月から6月にかけては横ばいの形状をしている。

「4月〜5月で来店数が大きく落ちている」ことに気づけます。
この変化の背景を考える──たとえば、天候やプロモーションの有無、近隣店舗の動きなど──ことで、次の対策が見えてきます。

【実践のヒント】「5Whys」で深掘りする

「5Whys(なぜを5回繰り返す)」は、製造業の改善手法として有名なトヨタで活用されてきた、問題の本質を探る方法です。

表面的な現象ではなく、再発を防ぐための“根本原因”にたどり着くための問いかけとして有効です。

たとえば──

Q. 来店数が減っているのはなぜ?
A. 雨の日の来店が少ないから
Q. なぜ雨の日は来店が少ないのか?
A. 雨の日に来たくなるサービスがないから
Q. なぜ雨の日に来たくなるサービスが必要なのか?
A. 平日昼の来客数の多くが主婦層であり、天候に左右されやすいから
Q. なぜ主婦層は天候で大きく行動が変わるのか?
A. 外出がしづらく、遠出を避けがちになるから

──というように、掘り下げることで、販促や商品設計のヒントが見えてくるのです。

【現場事例】“憶測”をやめて、「観察」と「対話」で深掘り

ある飲食チェーンでは、ある店舗の売上が大きく落ち込んでいました。

当初、「天気のせい」「近くのイベントの影響」といった憶測が飛び交っていました。

【観察】
来店データと時間帯をクロス分析してみたところ、
日中の売上が極端に落ちていることがわかりました。
グラフで見ると、平日11:00~14:00にかけての売上が他の時間帯と比べて著しく低く、
この時間帯に何が起きていたのかを調べる必要が出てきました。

【対話】
そこで、店舗スタッフにヒアリングを実施。
すると「この時間帯は新人スタッフが入っていて、接客に慣れておらず、
注文処理が遅れて回転率が落ちていた」ことが判明。
観察と対話による深掘りが、“本当の改善ポイント”にたどり着く鍵になります。

「観察」と「対話」の両方を重ねることで、憶測では見えてこなかった実態が明らかになりました。

このように、データと現場の声を組み合わせることが「解釈力」を育てる鍵になります。

次回予告:Step 5「データを“現場で回る仕組み”に変える」

Step 1〜4では、数字を見る → 気づく → 掘り下げるまでの「発見フェーズ」に注目してきました。

でも、それだけでは『人に依存した改善』で終わってしまいます。

次回は、発見した気づきやアクションを回る仕組みとして定着させる方法を考えます。

現場で回り、育つ仕組みとしてのデータ活用──それが次のステップです。

連載シリーズのご案内

(以降、順次公開予定)

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投稿者 PROFILE

石川久史

BanSo開発

2010年にウイングアーク1st株式会社に入社。
BIダッシュボード「MotionBoard」の保守開発に従事する傍ら、事業成長支援プラットフォーム「BanSo」の立ち上げから企画・開発として参加。

「なぜ起きたのか」を探る力を、仕組みに変える。

BanSoは、KPIやグラフの“気づき”を深掘りし、チームで共有・解釈できる仕組みを提供します。
数字を「ただ見る」から「行動を生み出す」に変える。改善を継続するための“現場で回る仕組み”を、一緒に形にしてみませんか。

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